編集者への手紙
新しい便潜血検査
山田 誠一
1
,
山田 利津子
1
,
山本 光祥
1
,
藤江 一
2
,
高橋 光辰
2
,
中村 正夫
1
1聖マリアンナ医科大学臨床検査医学教室
2船員保険健康管理センター
pp.1134
発行日 1986年10月15日
Published Date 1986/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913098
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便潜血検査は,消化管の出血性病変,特に,大腸癌やポリープのスクリーニングに有用な検査として行われている.従来の化学的検査方法はヘモグロビン(Hb)の持つペルオキシダーゼ作用により,過酸化水素から活性酸素が発生し,同時に存在する試薬を酸化し,色調に変化を生ずるもので,この色調の変化から血液の有無を判定している.最近,Hbの抗原性に着目し,免疫学的検査が試みられている1).
ラボシステム社より作られたキットは,第一次検査のフェカツインセンシティブ(フ)ではグアヤック(グ)法の感度を上げ,偽陰性を最小限にとどめ,また,第二次検査の抗ヒトHb抗体を用いたEIA法のラボザイムFECAEIA (ラ)を併用することにより,真のヒトHbを検出し偽陽性のチェックを意図して作られた検査方法である1,2).
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