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研究
フローサイトメトリーによる流血中のリンパ球,単球,顆粒球の絶対数測定
Enumeration of Absolute Number of Lymphocytes. Monocytes and Granulocytes in Circulating Blood by Flow Cytometry
平田 稔
1
,
三浦 真理子
1
Minoru HIRATA
1
,
Mariko MIURA
1
1スペシアルレファレンスラボラトリー
1Special Reference Laboratories Inc.
pp.1135-1138
発行日 1986年10月15日
Published Date 1986/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913099
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はじめに
モノクローナル抗体の普及とフローサイトメトリーの発達とにより,リンパ球サブセット解析の検査が広く行われるようになった.しかし,現在測定されているのはその陽性率であり,サブセットの絶対数を求めるためには,別にリンパ球の絶対数を求めることが必要であった.ところで,フローサイトメーターの中には,サンプルを一定量吸引して測定する機構を持つものがある.同機構を持つスペクトラムIIIは前方散乱光,90°散乱光の二つのパラメーターを同時に表示することにより,末梢血白血球をリンパ球,単球,顆粒球の三つのクラスターに明瞭に区別することが可能である.目的とするクラスターにゲートをかけることによりゲートの中だけ測定されるため,リンパ球サブセット測定のためにリンパ球を分離する必要はなく,全血で測定が可能である.
Smartら1)は,スペクトラムIIIによりリンパ球絶対数の測定が可能であることを報告している.しかし,彼らのスペクトラムIIIによる測定条件は,通常日本で行われているリンパ球サブセット解析のための測定条件とは異なっており,リンパ球サブセットの絶対数を測定することを目的とすると,彼らの求めた係数をそのまま利用することはできない.
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