増刊号 一般検査ベーシックマスター
第1部 基礎から学ぼう一般検査
便潜血検査
岡田 茂治
1
1埼玉県立がんセンター検査技術部
pp.236-242
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206769
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
便潜血検査とは,化学法,免疫法を含めて使用されている便中ヘモグロビン(hemoglobin:Hb)検査の呼称である.しかし,現在,化学法は実施されておらず,抗ヒトヘモグロビンA0(hemoglobin A0:HbA0)抗体を用いた免疫学的便Hb検査法(以下,便Hb検査)が実施されている.
便Hb検査は臨床診療,人間ドック(個人健診),がん検診(対策型検診)と広く利用されている検査法であるが,対象や目的によって使用するカットオフ値が違うことや,他の臨床検査項目のような標準化が進んでいないことなどを認識していただきたい.今回,日常検査やコントロールサーベイで注意するべき点と今後の課題を中心にまとめた1).
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.