Japanese
English
研究
カラム法酵素免疫測定法による唾液中の分泌型IgAの定量
Enzyme Immunoassay for Secretory IgA in Saliva with a Column-separation Method
山本 良平
1
,
村瀬 敏之
2
,
早川 哲夫
2
,
加藤 兼房
3
Ryohei YAMAMOTO
1
,
Toshiyuki MURASE
2
,
Tetsuo HAYAKAWA
2
,
Kanefusa KATO
3
1天野製薬㈱研究開発部
2名古屋大学医学部第2内科
3愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所生化学部
1Dept. of Researeh and Development, Amano Pharmaceutical Co. Ltd.
2Second Dept. of Internal Medicine, Nagoya Univ. School of Medicine
3Dept. of Biochemistry, Institute for Developmental Research, Aichi Prefectural Colony
pp.1211-1214
発行日 1985年10月15日
Published Date 1985/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912697
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緒言
分泌型IgA (Secretory IgA:SIgA)はセクレタリー・コンポーネント(Secretory component:SC)1分子,IgA 2分子およびJ鎖1分子より成る複合蛋白質である1).このSIgAは唾液,乳汁,汗などの外分泌液における主要なイムノグロブリンであり,同時に血液中にも微量存在し,腫瘍,炎症などでそのレベルが上昇するという報告がある2〜4).
SlgAは通常,SCとIgAの抗体を用いる免疫学的手法によって測定されるが,この際一つの問題がある.すなわち,SIgAの測定対象となる血液,唾液などの生体試料中には,SIgAと同時に遊離型のSC (FSC)とIgAが存在し,これらが測定に用いる抗体と結合するため測定が妨害されたり,あるいは見かけ上定量値が高くなるような現象が認められる.
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