増刊号 免疫検査実践マニュアル
総論
Ⅱ.免疫学的測定法
5.標識免疫測定法
(3)酵素免疫測定法
矢部 茂季
1
,
小林 功
2
1群馬大学医学部附属病院
2群馬大学医学部臨床検査医学
pp.57-60
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901882
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■測定原理
EIAの基本原理は,測定する目的の抗原または抗体に対して酵素で標識した抗体または抗原を用いて抗原抗体反応を行い,その標識酵素活性を測定することで目的の抗原抗体量を知る方法である.EIAの反応形式として,ある抗原(または抗体)を測定する場合に,その抗体(抗原)に対しての酵素標識抗原(抗体)と測定すべき抗原(抗体)とを同時に反応させる方法である競合反応(competitive reaction)と,抗体(または抗原)と測定すべき抗原(抗体)とを反応させた後に酵素標識抗体(抗原)を反応させる非競合反応(non-competitive reaction)に大別される.また,標識した抗原(または抗体)が抗体(抗原)と結合したもの(bound;B)と結合していないもの(free;F)とを分ける操作(B/F分離)を必要とするヘテロジニアス(heterogeneous)系と必要としないホモジニアス(homogeneous)系に区別される(表1).
以下に代表的な測定原理について説明する.
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