シリーズ・癌細胞診・2
子宮頸部癌・1
長谷川 寿彦
1
Toshihiko HASEGAWA
1
1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.201-204
発行日 1985年2月15日
Published Date 1985/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912496
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子宮頸部癌を大別すると,発生部位と組織型別とがあり,前者では原発性と転移性癌とがある.子宮頸部転移性癌の場合には明らかな癌細胞が出現しているのに腫瘍性背景が欠如する例が多いなどの特徴がある.さらに腔円蓋部プール,頸管内吸引細胞診で子宮体内膜腺癌,卵巣原発癌や腹水からの腫瘍細胞を見い出すことも多い.これらは子宮頸部に存在する癌ではないが,鑑別として当然考慮すべき疾患である.組織型別では扁平上皮癌,腺癌,腺扁平上皮癌とがある.以下稀有症例は除き,日常細胞診でみられる定型例の細胞像につき解説する.
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