今月の主題 アポ蛋白
技術解説
アポEの定量
村勢 敏郎
1
,
山田 信博
1
,
高橋 慶一
1
,
石橋 俊
1
,
高久 史麿
1
Toshio MURASE
1
,
Nobuhiro YAMADA
1
,
Keiichi TAKAHASHI
1
,
Shun ISHIBASHI
1
,
Fumimaro TAKAKU
1
1東京大学第三内科
pp.1681-1685
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912439
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アポEはlipoprotein-cell interactionに直接関与しているアポ蛋白であり,リポ蛋白の異化や細胞内への取り込みを規定するアポ蛋白として近年とくに注目されている.アポEは血漿リポ蛋白中でVLDLとHDLとに分布し,またβ-VLDLやIDLと言ったいわゆる動脈硬化惹起性リポ蛋白(atherogenic lipoprotein)中に特異的に増加する.アポEの測定には①放射免疫測定法(Radioimmunoassay;RIA),②免疫電気泳動法(immunoelectropho-resis;IEP),および③免疫拡散法(Single radial immunodiffusion;SRID)などが使用されており,血漿中の総濃度を測定する目的にはいずれの方法も使用できるが,リポ蛋白分画に分けてアポEの分布を検討する目的には感度のすぐれたRIA法が有用である.本稿では,われわれの経験に基づき,RIA法による定量法を中心にアポEの測定法の概要について解説した.
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