編集者への手紙
骨髄移植と臨床検査
田中 正
1
,
森 茂郎
1
1東京大学医科学研究所附属病院検査部
pp.466-467
発行日 1984年4月15日
Published Date 1984/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912176
- 有料閲覧
- 文献概要
1.はじめに
私どもの病院では最近骨髄移植が一つのメインプロジェクトとして行われている.これに伴い,従来それほど多くなかった特殊な検査項目や検査結果が増加してきた.これは血液,免疫検査をはじめ,検査部各セクションにみられ,またその多くは従来のルーチン業務の中で処理されうるものであったが,中には当研究所研究部に検索を依頼したもの,新しく外注した項目,また新しく手技を開発したものもあった.検査部ではこの新しい状況の中で,骨髄移植の実情を知り,どのように対処すべきかを考える会を持った.この勉強会には臨床および研究部の参加をいただき,骨髄移植症例の経過,検索データ,生・剖検結果の解析を行うことを通じて,骨髄移植と検査部とのかかわりを話し合った.本日この記録の中から,検査部各セクションと骨髄移植のかかわりについて,および努力すべき目標についての要点をご報告させていただく.現今,骨髄移植は多くの院所で広く行われ始めている.この課題を持っておられる方々の一つの資料としていただければ幸いである.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.