今月の主題 輸液と臨床検査
総説
医原性体液異常
佐中 孜
1
,
市原 直美
1
,
杉野 信博
1
Tsutomu SANAKA
1
,
Naomi ICHIHARA
1
,
Nobuhiro SUGINO
1
1東京女子医科大学腎臓病総合医療センター内科
pp.1477-1482
発行日 1983年11月15日
Published Date 1983/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912045
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輸液療法に際しては「過ぎたるは及ばざる如し」が正しく,脱水症状に対して短時間に補正しようと負荷量を大きくすると,高齢者や高血圧患者などに心血管系の障害をきたすことになる.また,輸液製剤も今日では多岐にわたるため,その選択には注意を要し,不適正な組成の輸液による体液異常を経験することもまれではない,この意味で誤った輸液療法は危険であり,また薬剤により惹起される体液電解質異常も臨床家として十分注意しなければならない.
本稿は医原性体液異常を,輸液療法と薬剤とに二大別して記述することとしよう.
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