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Enzyme immunoassay(EIA)法による血清フェリチンの測定
笹浪 哲雄
1
,
菅 充生
1
,
吉崎 栄泰
1
,
藤嶋 彰
1
,
藤田 英雄
1
,
赤保内 良和
1
,
谷内 昭
1
1札幌医科大学第一内科
pp.1209-1212
発行日 1982年10月15日
Published Date 1982/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911674
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はじめに
フェリチンは実質臓器および骨髄に広く分布し,分子内に鉄を含有する組織貯蔵蛋白であるが,radioimmunoassay(RIA)などの高感度の免疫学的測定法により正常人血清中にも微量ながら検出され,肝などの実質臓器障害,体内鉄の過剰状態および悪性腫瘍で増加することが知られている.筆者らはすでに,reversed passive hemagglutination(R-PHA)法1)およびRIA法2)により血清フェリチンを測定し,その腫瘍マーカーとしての意義や増加機序について検討しているが,今回は血清フェリチン測定用に開発されたenzyme immunoassay(EIA)キットの基礎的検討を行い,正常対照および各種肝疾患における血清フェリチン値を測定し,本法とRIA法の比較検討を行う機会を得たので,報告する.
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