負荷機能検査・33
間脳・下垂体・卵巣の負荷試験法
玉田 太朗
1
,
小沼 誠一
1
Taro TAMADA
1
,
Seiichi KONUMA
1
1自治医科大学産婦人科学教室
pp.1053-1056
発行日 1982年9月15日
Published Date 1982/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911644
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排卵障害は不妊症の原因としてその10〜20%を占めているとされ,さらに今日では持続性無排卵周期症と子宮内膜癌や乳癌の発生頻度との関係が問題にされてきている.よって女性において排卵障害を問題にする場合,その影響の及ぶ期間を生殖世代からさらに閉経期後までも考慮に入れる必要が出てきた.以上の理由で,排卵障害を持つ婦人にとっては,その障害部位の的確な診断と適切な治療は,今まで以上に重要な意味を持つことになる.
排卵は間脳(視床下部)—下垂体—卵巣系という全身的な機構によって調節されており,障害部位により臨床像,治療法が異なるので,そのいずれの部位が障害されているかという診断が重要となる(図1).そこで以下には,現在排卵障害部位の診断に用いられている負荷機能検査法を間脳(視床下部)機能検査法,下垂体機能検査法および卵巣機能検査法の順に述べる.
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