境界領域の再評価とその展開 特集
老年婦人科学
加齢と間脳—下垂体—卵巣系機能
一戸 喜兵衛
1
,
田中 俊誠
1
Kihyoe Ichinoe
1
,
Toshinobu Tanaka
1
1北海道大学医学部産婦人科学教室
pp.215-226
発行日 1987年4月10日
Published Date 1987/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207564
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成熟期における女性性機能の活動は,間脳—下垂体と卵巣が相互複雑に連動して月経周期をつくり,これを保持している。ここでは,月経の閉止というきわめて明確な形で表現される性機能の老化現象は,上位の性中枢の老化に始まり,二次的にこの影響が卵巣に波及するためにおこるのか,あるいは卵巣自体の加齢が独自にその機能を閉じることによるものか,興味をもち続けてきたので,そのみちみちで知った閉経婦人の内分泌学的特徴および卵巣機能の老化について総説したい。
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