特集 臨床神経生理学的検査の進歩
Ⅱ 筋電図
1.筋電計の進歩
千野 直一
1
1慶応義塾大学リハビリテーション科
pp.1316-1323
発行日 1981年11月1日
Published Date 1981/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911393
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筋電計の進歩はエレクトロニクスの進歩に負うところが大であることは言をまたないが,その進歩の歴史を振り返ってみると,筋電計のユーザー(検査医師・技師)のニードによって各国での器機の進歩がいささか異なっているのは興味深い.例えば我が国は神経・筋に関する電気生理学が世界の最先端をいっていたことから,筋電計そのものの進歩が電気生理学者の使用しやすいデザインをもっていたのに対し,欧米(殊に米国)は筋電図検査が実際の臨床面で重要視されてきたために,我々,臨床筋電図を行うものの便利さを第一とする構造をとって発展してきた.本稿では臨床神経生理検査に応用する機器の発展と現況,ならびにそれに附随する詩測法など,日常筋電図検査を行ううえで問題となっている点を中心に筋電計の進歩の概要を述べる.
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