新しいキットの紹介
ラテックス凝集法による血漿アンチトロンビンⅢの測定に関する検討
荒尾 雅代
1
,
小川 睦子
1
,
笹隈 富治子
1
,
柴田 弘俊
1
,
置塩 達郎
1
,
今岡 真義
2
1大阪府立成人病センター臨床検査科
2大阪府立成人病センター外科
pp.1049-1052
発行日 1981年9月15日
Published Date 1981/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911341
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はじめに
播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断及びヘパリン療法を行うには,血漿中のアンチトロンビンⅢ(AT Ⅲ)量を知らなければならない.
従来,AT Ⅲの測定方法は凝血学的測定法(トロンビン時間を用いる),一元免疫拡散法,合成基質による比色法などがあるが,それぞれ煩雑であるか,あるいは長時間を要するものであり,迅速,簡便にAT Ⅲ量を知るには,まだ問題点が残されていた.近年,ラテックス凝集法によるAT Ⅲ-Lテストが開発され,簡易迅速にATⅢの測定ができるようになった.そこで今回我々は,半定量ではあるがAT Ⅲ-Lテストを用いて健常者,DICを含む各種疾患患者のAT Ⅲを測定し,他の検査法と比較検討することにより,その有用性について検討した.
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