Japanese
English
研究
FITC干渉フィルターによるFTA-ABS法の検討
Study on the Fluorescent Treponemal Anti-body Absorption (FTA-ABS) Test using FITC Interference Filters.
平田 一郎
1
,
小野田 浩子
1
,
友成 正臣
1
,
山屋 駿一
2
,
笠松 重雄
2
,
菅原 孝雄
2
,
松橋 直
2
Ichiro HIRATA
1
,
Hiroko ONODA
1
,
Masaomi TOMONARI
1
,
Shun-ichi YAMAYA
2
,
Shigeo KASAMATSU
2
,
Takao SUGAWARA
2
,
Tyoku MATSUHASHI
2
1都立衛生研究所多摩支所
2国立予防衛生研究所細菌第2部
1Tama Branch Laboratory, Tokyo Metropolitan Research Laboratory of Public Health
2The 2nd Dept. of Bacteriology, National Institute of Health
pp.561-564
発行日 1981年5月15日
Published Date 1981/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911238
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緒言
梅毒の血清学的診断法としての螢光抗体法は,Deaconら(1957)のFTA−5法1)で初めて応用されて以来,1960年のFTA−200法2),Hunterら(1964)の吸収法3),更には内外の権威ある研究団体の検討,評価が行われ4〜7)迅速かつ特異性,鋭敏度の優れたFTA-ABS8〜10)法として実用化され,現在に至っている.
このFITCを用いた螢光抗体法では,495nmを中心とする励起光を与え,散乱励起光をシャープカットして,525nmを中心とする発光螢光を観察するのが最も効率の良い方法である.この観察方法によれば,低エネルギー励起で十分な発光螢光が期待できるはずである11〜14).しかし,FITCの吸収と発光のピークが近接しているため,1969年デンマークのOlsen15,16)が狭帯城フィルター(FITC干渉フィルター)の開発に成功するまでは,FITCの吸収効率の悪い部分を強力な励起エネルギーでカバーする観察方法8〜14,16〜18)に頼らざるを得なかった.
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