特集 胃癌の公衆衛生対策
主題
胃癌の公衆衛生対策
胃癌のスクリーニング・フィルターの検討
市川 平三郎
1
1国立がんセンター
pp.71-77
発行日 1967年2月15日
Published Date 1967/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203408
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はじめに
胃の診断学は最近長足の進歩をとげた。一昔前には,進行癌が診断できる胃癌の大部分であったが,現在ではX線技術の進歩および内視鏡の発達などによって一大飛躍をし,進行癌はもちろん,多数の早期胃癌を発見,確診できるようになってきた。実際に早期胃癌を何例か診断していなければ胃の診断医と認められないとさえいえそうである。
早期胃癌が見つかるようになったといっても,簡単な検査で発見できるものではない。その診断の主体はX線検査であり,さらに内視鏡であり細胞診,生検である。これらの検査の組合せ,積重ねではじめて早期癌を診断できる場合も多い。
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