編集者への手紙
じん肺法に基づく肺機能検査について
中川 隆
1
1旭労災病院検査科
pp.454-455
発行日 1981年4月15日
Published Date 1981/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911216
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じん肺健康診断に携わる当院ゆえ,臨床検査voL.24,no.2"公害検診と臨床検査"の技術解説を興味深く拝読させていただきました.しかし,これは昭和35年に制定された田じん肺法(以下旧法と言う)によるものであり,その後20年を経て昭和53年3月31日付により,じん肺法が改正(以下新法と言う)施行されていますので報告します.
改正年度においては産業医,検診機関,医療機関で幾多の問題を持ちつつ,また全国でじん肺検診受診折が約22万人もあり,検査内容の全面的改正に対応しかねる施設があったことだと思います.しかし呼吸機能検査の内容を見ると,必ずしも即応できないことはなく,医療のME化によりレスピロメーターからFiish型の流速計,もしくは熱線式流速計へと変わり,大半の施設ではフローボリゥム検査は特殊検査でなく,今や大気汚染により公害医療にも欠くことのできない日常検査となっている実情にあります.二次検査の動脈血ガス分析(肺胞気—動脈血分圧較差)測定についても同様,緊急検査の一項目として広く利川されています.
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