技術解説
コントロールチャートの読み方・1
𠮷野 二男
1
1神奈川県立衛生短大
pp.787-792
発行日 1976年8月15日
Published Date 1976/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909445
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臨床検査成績の精度管理の必要性については,十分にご承知のことで,広く実施され,管理図が作成されていることであるが,せっかく作られた管理図でありながら,その判読の仕方が不完全であったりすると,車大な警告を与えごいる管理図からも,それを読み取れなかったり,また,わずかなことをも過大視して困惑することがあったりする.そして混乱の果てには,管理法そのものに対する不信となり,多大の手数をかけま主で作る意義を見失ってしまうようなことにまで発展しかねない.そこで,各種の管理法によって得られる管理図の読み方について述べてみたいと思う.
臨床検査成績の精度管理の方法には,管理用検体,すなわら,コントロール血清,プール血清などを用いて行う方法と,それらを必要とせず,日常の検体検査から得らねる検査成績を用いる方法とに大別することができる,前者には,既によくご存知のX—R管理図法をはじめとして,Cusummethod (累和法),Twin Plot method (双値法),C.V.method (変動係数法)などがあり,後者には,Repeat Analysis method (反復測定法),Average of Normals method (正常値の平均値法).Number Plus method (正常の平均値以上の値をもつ件数の割合法)などがあるので,以下順に記してゆく.
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