総説
病原菌—最近の動向
清水 喜八郎
1
1筑波大・内科,東大病院中検
pp.145-149
発行日 1976年2月15日
Published Date 1976/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909270
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最近の感染症の変貌は著しい.いわゆる強毒菌といわれる菌による感染,発病伝搬力の強い従来の法定伝染病は,姿を消したか,あるいは,その発生頻度は,著しい減少を示している.それに比して,一般の感染症は死亡率は減少したことは事実であるが,必ずしも,その発生数は,減少していないと考えさせる現象にすら遭遇することがある.
感染症は寄生体と,宿主の相互関係によって成立つがゆえに,感染症の変貌は,一つは病原菌の変化であり,一つは宿主側の変化であると考えられている.
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