統計
皮膚糸状菌、最近の動向
竹中 基
1
1長崎大学病院 皮膚科・アレルギー科
キーワード:
爪真菌症
,
白癬-足部
,
白癬-頭部
,
Arthrodermataceae
,
皮膚疾患-顔面
,
大学病院
,
病院皮膚科
,
Microsporum canis
,
Trichophyton tonsurans
Keyword:
Arthrodermataceae
,
Facial Dermatoses
,
Hospitals, University
,
Tinea Capitis
,
Tinea Pedis
,
Onychomycosis
pp.1079-1085
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014102890
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1960年代(1966~1970年)1619例、1970年代(1976~1980年)2560例、1980年代(1986~1990年)2960例、1990年代(1996~2000年)10155例、2000年代(2006~2010年)7565例として、5年ごとの皮膚真菌症の臨床病型や原因菌について比較検討した。年代ごとに若干の差はあるが足白癬が40.6~57.0%と最も多く、2番目の爪白癬と合わせ、全年代で60%程度と差は認めなかった。爪白癬と同程度で体部白癬がみられ、次いで股部白癬となっていた。顔面白癬、頭部白癬は以前少なかったが顔面白癬は1990年代から、頭部白癬は2000年代から増加した。糸状菌種別では全年代を通じ、Trichophyton rubrumが50%以上を占め、次いでT.mentagrophytesが年代により異なるが13.8~31.2%に認められた。Candida属は1960年代~1980年代迄は20%以上認められたが1990年代から激減した。各年代においてT.verrucosumやT.violaceumなど他の皮膚糸状菌もごく少数同定されていた。
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