Senior Course 血液
—検査室からみた血液疾患の特徴—慢性白血病
松原 高賢
1
1熊本大中検部
pp.896-897
発行日 1975年8月15日
Published Date 1975/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909076
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白血病とは
1.白血病の定義および分類
白血病とは白血球系細胞が無制限な増殖を営むようになった状態,すなわち悪性腫瘍化した状態である.白血病と診断がつく時には既に全身の骨髄に病変が広がっており,当然血液中には腫瘍細胞──白血病細胞と呼ぶ──が出現している.悪性腫瘍化するのは通常1系統の細胞種で,それによって白血病は分類される,すなわち骨髄性,リンパ性,単球性白血病の3種である.この他形質細胞性白血病があるが,これは多発性骨髄腫の一病態であるから,厳密な意味の白血病から除かれる.
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