Senior Course 生理
左右別肺機能検査
仲田 祐
1
1東北大・抗酸菌病研究所外科学部門
pp.570-571
発行日 1975年5月15日
Published Date 1975/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908990
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内科的療法によって治癒せしめえない各種肺疾患に対し,外科的療法が行われるわけであるが,手術自身の問題はほとんど解決され,術後における心肺不全だけが今日残された問題である.特に近年高齢者の肺癌患者が激増してきた,肺機能が非常に低下している患者に術前各種の心肺機能検査を行って,肺機能を正しく評価し,手術侵襲に十分耐えうるだけの心肺予備力を持っているか,また手術後残された心肺機能をもって正常ないしそれに近い社会活動を営みうるかということを検討しつつ手術の適応を決定することがすこぶる重要である.
特に肺手術の直後期においては対側肺だけで全呼吸機能を代償維持していかなければならないので,対側肺機能が十分に代償性があることを確かめておいて手術しなければならない.このため左右別肺機能検査法が生まれた.
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