Senior Course 病理
—新しい病理組織標本の作り方—ミクロトーム刀について
平山 章
1
1東京女子医大,病院中検病理部
pp.568-569
発行日 1975年5月15日
Published Date 1975/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908989
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良い薄切切片を作れるようになるためには深い経験と使用する器具についての正確な知識と理解がなければならない.また,標本作製に当たっては何といっても熟練が大切であるが,一つ一つの操作はていねいに,確実に行うように訓練することが大切である.もし最初にいい加減に操作する癖をつけてしまうと,いつになっても満足な標本が作れないばかりか,標本の作り直しをしなければならないことが多くなり,結果として標本作製に多大の時間を浪費することになってしまう.熟練した優秀な技師は早い時間にきれいな標本を作製することができるが,これはスピードを目的として行っているのではなく,目的にかなった操作を確実に合理的に行う結果に過ぎないことをよく知っておくことが大切である.
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