霞が関だより・28
医療従事者の養成・教育について
K.M.
pp.1225
発行日 1974年11月15日
Published Date 1974/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908733
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これまでの医療は,医師と看護婦が中必であると老えられていたが,医療技術が高度になり専門分化してくるに従って,臨床検査技師,衛生検査技師,診療放射線技師,診療エックス線技師,理学療法士(P.T.),作業療法士(O.T.),視能訓練士などのいわゆる"パラメディカル"と呼ばれている医療従事者がチームを組むことが必要となってきた.この医療従事者はいずれも高度の専門的な知識や技術を必要とされており,その養成教育はそれぞれの法律に定められているカリキュラムに従って行われている.しかし,医師や看護婦のように歴史も古くその教育方法や指導者の養成など系統的な教育体制が確立されているものから,歴史も浅く指導者の養成が必要な段階のものまであるのが現状である.一般に医学教育ではその教育内容やカリキュラムに関する議論は活発に行われており,それぞれの専門分野で知識や技能を教えることの必要性は一般に認められている.しかし,その授業や学習の方法"HOW TO TEACH"については必ずしも重要視されているとはいえない.いわゆる初等・中等教育で行われている指導者や講師が一方的に学生に教える講義や実習の形式が使われている.また各種の教育機器を使用した視聴覚教育などの技法も必ずしも十分に取り入れられているとはいえない.
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