異常値の出た時・18
血清タンパク分画
谷内 昭
1
,
赤保内 良和
1
1札幌医大・第1内科
pp.629-635
発行日 1974年6月15日
Published Date 1974/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908567
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最近,種々の精密な物理化学的方法および免疫化学的方法が導入され,詳細な血清タンパクの分析が可能となり,臨床診断および治療上応用されてきているが,そのスクリーニングテストとして糸口を与えてくれるのはセルロース・アテート膜電気泳動法(以下,CAEp)である.この方法は血清タンパクの日常検査法の第一歩として手軽に実施でき,しかも比較的精度が高いため,その分画濃度および泳動像を注意深く分析することにより種々の病態像の解明に重要な手がかりを与えてくれる場合が多い.
本稿ではCAEpにおいてその分画濃度および泳動像に異常が生じた場合どのようにそれを捕えて分析し,諸種病態像を解析してゆくかを中心として述べてみたい.
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