研究
腎疾患患者における血清α2-マクログロブリンとそのタンパク分画について
宮谷 勝明
1
,
福井 巌
2
1宇治黄檗病院臨床検査室
2京府医大病院臨床検査部
pp.643-645
発行日 1972年6月15日
Published Date 1972/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907649
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腎疾患患者における血清タンパクの研究は1917年にEpstein1)が塩析法を用いて分析しており,以来,免疫電気泳動法や免疫拡散法の開発に伴って一般化されてきた.このようなことから,最近,盛んに臨床面に応用され,血清α2-グロブリン分画の中に含まれるα2-マクログロブリンでは,腎疾患,特にネフローゼ症候群,肝硬変症,糖尿病2-4)などで増加することが知られ注目されるようになった.著者らはすでに肝疾患患者における血清IgGとそのタンパク分画との関係について報告5)を行なってきたが,今回は腎疾患患者における血清α2-マクログロブリンとそのタンパク分画の量的変動,およびその両者の関係についても検討を加えたので,その成績を報告する.
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