技術解説
ヒストプラスマ症の病理と検査
今井 三喜
1
1東京女医大・病理
pp.364-371
発行日 1972年4月15日
Published Date 1972/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907576
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ヒストプラスマ症の概観
ヒトプラスマ症(Histoplasma症)は真菌の一種であるHistoplasma capsulatumの感染によって起こる,結核症に類似点の多い疾患である.本症はミシシッピー河流域を主とする北米中東部に多く,土壌中の雑菌として存在するHistoplasma capsulatumの空気感染によるものと考えられている.
1945年,Emmonsは結核症におけるツベルクリン反応に類似しているヒストプラスミン反応を発見した.これが本症の疫学的研究,臨床診断に有力な手がかりとなっている1,2).
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