私のくふう
ゼロックスの応用—肉眼所見のスケッチ
松尾 均
1
,
和田 昭
1
1大阪府立成人病センター病理
pp.260
発行日 1971年3月15日
Published Date 1971/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907132
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組織の切り出しにあたり,肉眼所見のスケッチをする必要がしばしば生ずるが,この際ゼロックスを用いるとたいそう便利なことは,案外知られていない.
ゼロックスはもともと書籍類の複写に使用されているが,これを固定された臓器あるいは組織の複写に応用すると,実に微細な模様まで忠実に模写できて非常に好つごうである.組織材料の切り出しの部位,あるいは病巣の形,大きさなどを正確に記入しておくことは,後日,検鏡時にミクロとグロスの所見の対比のためにたいせつなことであるが,近ごろのように手術材料の増加と,加えてその1つ1つの検索が詳細をきわめる傾向にあると,手でスケッチしたり,写真を引き伸ばしたりしていては,時間と手間がかかって間に合わないことが多い.
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