技術解説
血漿11-OHCS(Cortisol)の簡易測定法とその応用
倉田 晉
1
1信州大・小児科
pp.857-864
発行日 1970年9月15日
Published Date 1970/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906893
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はじめに
ホルモン測定法の進歩により,多くの血中ホルモンが研究の域を脱し,日常の臨床検査に応用されるようになりつつある.副腎皮質ホルモンいわゆる11-OHCS(Cortisol)も,1960年のDe Moor法1)以来,簡易な螢光法として検討・修飾が加えられてきた.
測定には,操作は繁雑でも特異性の高いものを求める方向と,簡単な方法によりすみやかに臨床に応用する方向とがあるが,Cortisolについては,後者の立場が非常に有用なことが多い.最近,天然ACTHに比し副作用の少ない合成ACTHが,本邦でも入手が容易になり37),治療および臨床検査に広く応用されることとなり,副腎皮質機能検査の面からみて,Cortisolの簡易測定法の意義は大きい.
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