技術解説
血球計算における試験管法
小泉 明
1
1東京大学公衆衛生学教室
pp.75-78
発行日 1961年2月15日
Published Date 1961/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905793
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.試験管法はどのようにして生れたか
血球計算の手技の中で,簡単なようであつて実際上問題が多いのは,稀釈液で血液をうすめさらにそれを混和する過程である。通常この過程が,メランジュールというそのための専用の器具を用いておこなわれているのは,周知のことである。
血球計算における試験管法というのは,このメランジユールのかわりに,ごくふつうの試験管を用いる方法にほかならない。私の所属する東大の公衆衛生学教室では,1950年にこの方法をこころみ,現在に至るまで集団検診などで血球計算を実施するばあいは,欠かさずに用いている。
Copyright © 1961, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.