特集 血液検査の問題点
3 自動血球計数器について
三輪 史朗
1
1虎の門病院臨床血液検査部
pp.868-871
発行日 1968年12月1日
Published Date 1968/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916536
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はじめに
今日,、使われている血球計算板は1855年に,メランジュールピペットは1877年,ハイエム液も同年にそれぞれ作られたもので,血球計数は100年以上の歴史をもっている。
血球数を顕微鏡を用い,目でみて算定する上述の方法は,現在でも広く用いられているが,血球の計算板上での分布誤差,算定する血球数が少ないことから生ずる誤差,メランジュールでの稀釈誤差などの点で,正確さに欠けるうらみがあること,さらに,時間を要し,かつ目の疲労を生ずるなどの問題点があることなどから,自動的に血球計数ができたらという願望は,比較的はやくから血液学者の間でもたれていた。そして,実際に自動血球計数器が実用に供されるようになったのは,1950年代になってからのことでるあ。
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