特集 造血器腫瘍
Ⅳ 検査の実際
7.移植―2) HLAタイピング
田中 秀則
1
,
赤座 達也
2
Hidenori TANAKA
1
,
Tatsuya AKAZA
2
1東京都赤十字血液センター検査三課
2日本赤十字社中央血液センター研究部
pp.1450-1456
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905257
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はじめに
現在,同種間の造血幹細胞移植として,骨髄移植,臍帯血移植,あるいは末梢血幹細胞移植などがあり,種々の造血器腫瘍に有効な治療法として実施されている,これらの治療法において,非自己の造血幹細胞を移植する場合は,患者と提供者の主要組織適合性抗原であるHLA (human leu-kocyte antigen;ヒト白血球抗原)の適合度を向上させることが,治療を成功させるための重要な要素となる.
本稿では,HLA分子と機能,HLA遺伝子,HLA型およびHLAの適合性に関して概説し,HLAタイピング法については各検査法の原理を中心に紹介したい.
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