増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
HLA検査と染色体検査
HLA系とHLAタイピング
谷川 宗
1
1東京都立豊島病院輸血科
pp.714-719
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906540
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HLA抗原の多型性
1.HLA抗原とは
HLA抗原(ヒト白血球抗原)は,ヒトのMHC(major histocompatibility antigen)と呼ばれる生物学的に重要な遺伝子群の標識として臨床医学,基礎医学の分野で貴重な情報を提供している.臨床的には臓器移植の実施に際して必要であり,また,ある種の疾患の罹患と相関がある点で重要である.
2.HLA抗原の検査法と命名
HLA抗原は最近まで,抗血清を用いて同定されてきた.HLA抗原にはクラス1抗原のHLA-A,B,C抗原とクラスII抗原のHLA-DR,DQ,DP抗原がある.抗血清を用いて同定される血清型には,表1-1,2のHLA specificityに示すような種類がある1).
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