今月の主題 細胞診自動化
総論
細胞診スクリーニング自動化―特にThe state of the artと展望
田中 昇
1,2,3
Noboru TANAKA
1,2,3
1BML病理・細胞診センター
2前・日本赤十字社医療センター(旧・日赤中央病院)検査部
3前・千葉県がんセンター研究所
キーワード:
細胞診自動化
,
the state of the art
,
細胞画像解析技法
Keyword:
細胞診自動化
,
the state of the art
,
細胞画像解析技法
pp.595-606
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905114
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婦人科細胞診スクリーニングの自動化の発想は集団検診の活発化に伴う検体増加に対処すべく考えられたものである.1960年初頭からの世界的な自動化装置開発の競争のなかで,画像処理法,画像解析法,診断論理,パラメータの選択など,基礎的な研究の積み重ねから,engineer-orientedでなくmedical-orientedの構想で開発されたわれわれの東芝との共同開発になるCYBEST装置が,field testのdataを含めて現在でも最高水準と評価されている(Wiedら).米国FDA認証のAutoPap出現によって実用レベルに達しつつあり,この装置のなかにCYBESTのノウハウが各所に取り組まれており,かつWiedらが「現在開発中のsystemには1960年代,70年代の古い技法が組み込まれている」との記述に基づき,使用者が特にblack boxの中でいかなる仕事が高速で処理されているかを多少とも知る必要があろうとの見地から,自動化装置のthe state of theartの概略を記載した.
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