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第5土曜特集 生活習慣病の克服に向けたゲノム医療――ゲノム医科学の進展と精密医療の実現
各論
【循環器疾患】
虚血性心疾患ゲノム解析のstate of the art
State of the art in the genomic analysis of ischemic heart disease
伊藤 薫
1
Kaoru ITO
1
1理化学研究所生命医科学研究センター循環器ゲノミクス・インフォマティクス研究チーム
キーワード:
虚血性心疾患
,
家族性高コレステロール血症
,
遺伝的リスクスコア
,
精密医療
,
バイオバンク
,
疾患コンソーシアム
Keyword:
虚血性心疾患
,
家族性高コレステロール血症
,
遺伝的リスクスコア
,
精密医療
,
バイオバンク
,
疾患コンソーシアム
pp.410-418
発行日 2021年7月31日
Published Date 2021/7/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27805410
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虚血性心疾患はその臨床的・社会的重要性から,ゲノム解析が最も盛んに行われているもののひとつである.初期には家系解析で疾患発症に重要な遺伝子を同定していたが,ゲノムワイド関連解析(GWAS)が実用化されるようになってきてからは,虚血性心疾患の疾患感受性座位同定数が爆発的に増加した.またテクノロジーの進歩にしたがって,比較的頻度の高い遺伝的多型から非常にまれなものまで,疾患発症の原因として同定できるようになった.このような進歩は詳細に疾患メカニズムを明らかにしただけでなく,個人個人の遺伝的リスクの定量化を可能とし,また新しい治療薬の開発などにも貢献している.本稿では限られた紙幅ではあるが,現在の虚血性心疾患ゲノム解析において知るべき項目をいくつか取り上げたい.
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