今月の主題 テーラーメイド医療と臨床検査
各論
CYPの遺伝子多型とその解析
中島 美紀
1
Miki NAKAJIMA
1
1金沢大学薬学部薬物代謝化学
キーワード:
チトクロムP450
,
個体差
,
薬物治療
,
副作用
Keyword:
チトクロムP450
,
個体差
,
薬物治療
,
副作用
pp.31-37
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905014
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チトクロムP450(CYP)は肝臓に存在する主要な薬物代謝酵素であり,様々な医薬品の代謝を触媒している.CYPの遺伝子多型により酵素活性が低下または欠損し,そのCYPが代謝する医薬品の血中濃度が異常に上昇することで副作用が生じたり,または薬効を有する代謝物が生成しないために薬効が得られないことがあり,CYPの遺伝子多型は薬物治療において重要な問題である.本稿では,CYPの遺伝子多型とその臨床における意義を分子種ごとにわかりやすく解説する.
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