コーヒーブレイク
半世紀の歩み
屋形 稔
1
1新潟大学
pp.1670
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904998
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2001年も間もなく終わるが,臨床検査関係ではこの年は日本に臨床病理学が呱々の声をあげて50周年を迎えたという一つの区切りの年でもあった.この学会名も前年には日本臨床検査医学会と呼ばれることになったが,8月には最近3代の会長である河合忠,河野均也,櫻林郁之介の若手3氏に,石井暢氏と私という古手2人を加えた記念座談会がもたれ,様々の歴史が語られた(臨床病理12号所載).
私にとってもこの半世紀は医師としての年輪にほぼ合致するが,途中から特に臨床検査の歩みと奇しくも軌を一にして歩むことになった.新潟医大を卒業したのが1948年で,翌年新任間もない鳥飼龍生教授の内科に入局した.当時定量検査は尿糖のPavy―隈川法とかNPNのキエルダール法とか数項目を数えるのみであったが,教授は患者診療に不可欠であるから自分で習熟するよう新入医局員に数か月のクルズスを課された.
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