特集 超音波検査の技術と臨床
Ⅰ.基礎
2.新しい手法
1)ハーモニックイメージングとは
小笠原 正文
1
Masabumi OGASAWARA
1
1GE横河メディカルシステム株式会社超音波事業部システムグループ
pp.1201-1204
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904905
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はじめに
近年,超音波画像の改善を目的として,特に従来のBモード手法で非常に描画が難しいとされている対象に対し,その画質を大幅に改善する手法としてハーモニックイメージングなる手法が用いられている.ハーモニックイメージングは超音波が生体組織中を伝播するとき,組織の音響的非線形性により伝播超音波の波形が歪み,それに由来して発生する高調波を用いて描画する手法である.
この手法を用いることにより体表面近傍の多重反射やアーチファクト,またサイドローブによる音響ノイズを大幅に抑え,空間分解能に優れ,かつコントラスト分解能にも優れた画像を得られるようになった.ここではその原理について概説する.
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