今月の主題 蛋白質の活性と蛋白量
技術解説・血中酵素測定
リポ蛋白リパーゼ
廣尾 祐二
1
,
村野 武義
2
,
白井 厚治
2
Yuuji HIROO
1
,
Takeyoshi MURANO
2
,
Kouji SHIRAI
2
1株式会社三菱化学ビーシーエル
2東邦大学医学部付属佐倉病院臨床検査医学研究室
キーワード:
LPL
,
高中性脂肪血症
,
動脈硬化
Keyword:
LPL
,
高中性脂肪血症
,
動脈硬化
pp.951-955
発行日 2001年9月15日
Published Date 2001/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904856
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
リポ蛋白リパーゼ(LPL)は血管内皮細胞表面に係留し,血中のカイロミクロン,超低比重リポ蛋白(VLDL)の中性脂肪を水解する酵素で,主に脂肪細胞で合成され,活性発現にアポCIIを必要とする.本酵素の機能低下により,高中性脂肪血症を呈する.LPLの測定は,ヘパリン静注10分後採取した血漿を用いての蛋白量および活性が行われ,その結果から高中性脂肪血症をLPL欠損型,LPL発現低下型,LPL機能低下型,アポCII異常,阻害因子などが原因のLPL正常型に分類鑑別できる.また,ヘパリンを静注しない血中にも活性はないLPL蛋白の存在が認められ,個人のLPL発現量を反映すると考えられている.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.