今月の主題 在宅医療
話題
在宅医療と透析
前田 憲志
1
Kenji MAEDA
1
1名古屋大学大幸医療センター在宅管理医療部
キーワード:
在宅血液透析
,
持続携行式腹膜透析
,
予後要因
Keyword:
在宅血液透析
,
持続携行式腹膜透析
,
予後要因
pp.513-516
発行日 2001年5月15日
Published Date 2001/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904764
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1.はじめに
わが国の医療制度は国民皆保険の推進とともに医療施設での医療が中心に行われてきたが高齢化の急速な進行と慢性疾患中心の疾病構造の変化,さらに介護を必要とする症例の増加に伴って,在宅医療が推進されて来ている.
慢性腎不全に伴う,透析療法では長期に治療を継続する必要があり,家庭血液透析(home he-modialysis;HHD)が欧米においては1964年に開始され1),わが国においても1968年から行われている2).また,持続携行式腹膜透析(continu-ous ambulatory peritoneal dialysis;CAPD)は1976年に米国において創出され3),わが国では1984年より健康保険の適応となっている.これらの治療法は両方とも高度な技術を在宅で行うものであるが,わが国の在宅医療の中では最も長い歴史を有しており,これらの経験は今後の幅広い在宅医療の発展に役立つことも多いと考えられる.
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