特集 細胞診―21世紀への展望
第4章 判定の実際
6.乳腺:乳房温存術の迅速診断
都竹 正文
1
,
秋山 太
2
Masafumi TSUZUKU
1
,
Futoshi AKIYAMA
2
1癌研究会附属病院細胞診断部
2癌研究所病理部
pp.1295-1298
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904557
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
乳房温存術の迅速診断
乳房温存術(手術)において切除乳房断端の癌進展の有無は,術後の局所再発にかかわる重要な因子である.術中に断端陽性が判明すれば,十分な追加切除が可能であり,また,放射線照射の部位決定に役立つため,術中の断端検索は乳房温存療法に重要な情報を提供することとなる.
乳房温存療法とは1999年の日本乳癌学会の乳房温存療法ガイドラインによると乳房温存手術と腋窩郭清の後に温存乳房に対して乳房照射を加えるものを言い,乳房温存手術単独のものと区別する.乳房温存療法および乳房温存手術単独の両者を含んで呼称するときは,乳房温存治療とするとある.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.