今月の主題 微生物培養検査のサンプリング
各論―サンプリングの実際
少量の常在菌を含む検体
2.胆汁
品川 長夫
1
,
真下 啓二
2
,
竹山 廣光
3
,
長谷川 正光
3
Nagao SHINAGAWA
1
,
Keiji MASHITA
2
,
Hiromitsu TAKEYAMA
3
,
Masamitsu HASEGAWA
3
1名古屋市厚生院/愛知医科大学
2名古屋市厚生院附属病院外科
3名古屋市立大学医学部第一外科
キーワード:
胆汁
,
胆道感染症
,
検体採取
Keyword:
胆汁
,
胆道感染症
,
検体採取
pp.503-506
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904384
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本来胆汁は無菌であり,急性胆嚢炎のほとんどは胆石の嵌頓による胆嚢管の閉塞で始まる.しかし,細菌感染は必発であり,治療には初めから抗菌薬が必要である.起炎菌の同定において,直接採取した胆汁であれば問題はないが,長期間のドレナージ後や内視鏡下に採取する場合あるいは縫合不全のある症例では注意が必要である.腸管内常在菌の混入が避けられない場合もあり,起炎菌も同じく腸内細菌であることより検体採取状況には留意すべきである.
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