今月の主題 微生物培養検査のサンプリング
各論―サンプリングの実際
少量の常在菌を含む検体
1.尿
村谷 哲郎
1
,
松本 哲朗
1
Tetsuro MURATANI
1
,
Tetsuro MATSUMOTO
1
1産業医科大学泌尿器科学教室
キーワード:
尿路感染症
,
常在菌
,
中間尿
Keyword:
尿路感染症
,
常在菌
,
中間尿
pp.499-502
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904383
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臨床微生物検査において最も重要なことは,起炎菌を検出することである.そのためには検体採取法および検査までの時間と保存が適切に行われなければならない.膀胱は本来無菌的な場所であるが,膀胱穿刺以外の尿検体採取法では常在菌の混入は避けられないため,膿尿の有無および細菌数だけでなく,検体の品質,分離菌の種類,単純性か複雑性かなどの病態を考慮して,検出菌が今回の感染症の起炎菌であるかを判断しなければならない.
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