今月の主題 原発性免疫不全症
病因解析
X連鎖無γグロブリン血症
金兼 弘和
1
,
宮脇 利男
1
Hirokazu KANEGANE
1
,
Toshio MIYAWAKI
1
1富山医科薬科大学医学部小児科
キーワード:
XLA
,
Btk
,
フローサイトメトリー
Keyword:
XLA
,
Btk
,
フローサイトメトリー
pp.425-428
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904046
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低γグロブリン血症を呈する原発性免疫不全症の多くにX連鎖無γグロブリン血症(XLA)がある.その原因遺伝子がBruton's tyrosine kinase(Btk)と同定され,遺伝子解析が行われるようになってきた.しかし遺伝子解析は時間と労力を要するため,われわれはフローサイトメトリーによるXLAの患者・保因者診断法を開発した.これまでの解析により,わが国において少なくとも90家系以上のXLAが存在することが明らかとなった.また家族歴の全くない症例や明らかな低γグロブリン血症を示さない症例などの非典型的なXLAが少なからず存在することも明らかとなった.
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