今月の主題 原発性免疫不全症
巻頭言
原発性免疫不全症候群とその研究の流れ
早川 浩
1
Hiroshi HAYAKAWA
1
1東京家政学院短期大学
pp.371-372
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904038
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1.原発性免疫不全症候群の意義
今月の主題「原発性免疫不全症候群」について,日常この領域に馴染みが薄い読者のためのオリエンテーションをしよう.
原発性免疫不全症候群とは,種々の免疫遂行因子の1次的な欠陥により,感染をはじめとするさまざまな症状を呈する疾患の総称であり,なんらかのほかの疾患や病態に基づく2次的な免疫系の障害であることが明らかな場合,すなわち続発性免疫不全症候群と区別される.免疫系の1次的な欠陥は多くの場合,遺伝により,既に種々の疾患で責任遺伝子が同定され,その変異が研究されていることは後章に詳しく述べられよう.
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