今月の主題 検査項目の再評価
再考すべき検査項目
生理機能
神辺 眞之
1
,
木村 俊樹
1
,
川本 仁
1
,
山肩 満徳
1
,
林 かおり
1
Masayuki KAMBE
1
,
Toshiki KIMURA
1
,
Hitoshi KAWAMOTO
1
,
Mitsunori YAMAGATA
1
,
Kaori HAYASHI
1
1広島大学医学部臨床検査医学講座
キーワード:
基礎代謝
,
指尖容積脈波
,
パルスオキシメータ
Keyword:
基礎代謝
,
指尖容積脈波
,
パルスオキシメータ
pp.1649-1654
発行日 1998年12月15日
Published Date 1998/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903955
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
生理機能検査のうち,非特異的で近年ほとんど臨床医からの依頼がなくなった検査である基礎代謝および指尖容積脈波を中心に再評価を行った.現状では基礎代謝については,末梢組織が甲状腺ホルモンに反応しないために,甲状腺機能低下症をきたすRefetoff症候群(甲状腺ホルモン不応症)のみに有用と思われる.指尖容積脈波については従来の個々の脈波形の解析も有用性がないわけではないが,過去の検査となりつつあるが,パルスオキシメータの普及に伴い,パルスオキシメータから出力された指尖容積脈波に関する論文は散見されるようになった.その中で個々の脈波形解析ではなく,連続して記録した指尖容積脈波より呼吸情報を読み取る方法を紹介した.医療費の高騰を招かないためにも臨床的意義の小さい検査は淘汰されるべきであるが,消滅しかけている検査法に魂をそそぐ努力をすることも臨床検査医あるいは臨床検査技師の役割であろう.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.