Topics 1998
薬剤耐性菌感染症アミノ配糖体耐性グラム陰性桿菌
西野 武志
1
1京都薬科大学微生物学
pp.1472-1473
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903914
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1.はじめに
アミノ配糖体抗生物質の抗菌作用機作は,テトラサイクリン系,マクロライド系,クロラムフェニコール系抗生物質と同様に蛋白合成阻害作用である.しかし,アミノ配糖体抗生物質はほかの蛋白合成阻害抗生物質と異なり,非常に優れた殺菌作用を示す.したがって"切れ味の良い"抗生物質として,臨床的に使用されているが,第八脳神経障害や腎毒性などの副作用を有するために,第一次選択剤というよりは第二次選択剤と使用されてきたように思われる.
近年,1日1回投与や他の抗菌薬との併用療法などアミノ配糖体抗生物質の使用法にも進歩がみられ,日和見病原体による易感染宿主の感染症などの治療に使用されている1,2).一方,その使用量の増加とともにアミノ配糖体抗生物質に対する耐性菌も出現してきている3,4).
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