今月の主題 外来・病棟でのプライマリケアに必要な感染症の知識
専門家に相談すべき疾患
多剤耐性グラム陰性桿菌
荒岡 秀樹
1
1虎の門病院臨床感染症部臨床感染症科
pp.1756-1759
発行日 2012年10月10日
Published Date 2012/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106196
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ポイント
★グラム陰性桿菌の多剤耐性化は深刻な問題である.保菌に終わる場合も多いが,感染症の原因菌となった場合は速やかな対応が必要である.
★グラム陰性桿菌の耐性メカニズムは複雑であり,多剤耐性グラム陰性桿菌感染症に対して特定の推奨される治療レジメンは存在しない.
★基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生菌感染症に対しては,カルバペネム系抗菌薬の投与が推奨される.
★多剤耐性緑膿菌(MDRP)感染症に対しては,アズトレオナムとアミカシンなどの併用療法が試みられているが,エビデンスは不十分である.
★多剤耐性グラム陰性桿菌感染症が疑われた際には,専門家へのコンサルトが勧められる.
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