シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Application編
家族性高脂血症
山本 章
1,3
,
山村 卓
2
,
三宅 康子
2
,
高木 敦子
2
,
池田 康行
2
Akira YAMAMOTO
1,3
,
Taku YAMAMURA
2
,
Yasuko MIYAKE
2
,
Astuko TAKAGI
2
,
Yasuyuki IKEDA
2
1箕面市立老人保健施設
2国立循環器病センター研究所病因部
3国立循環器病センター研究所
キーワード:
家族性高コレステロール血症
,
リポ蛋白リパーゼ欠損症
,
アポリポ蛋白Eの同位体
Keyword:
家族性高コレステロール血症
,
リポ蛋白リパーゼ欠損症
,
アポリポ蛋白Eの同位体
pp.905-909
発行日 1998年8月15日
Published Date 1998/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903810
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高脂血症(高リポ蛋白血症)のうち,家系の解析を通じて遺伝性が立証されたものを家族性高脂血症と呼ぶ.それらのうち単因子性で遺伝子異常が検出されているものはかなり重度のものに限られている(表1).普遍的な高脂血症の原因となる,あるいは一般的な血漿リポ蛋白のレベルを規定する因子として確認されたものにアポリポ蛋白E (アポE)の同位体があるが,最近遺伝子多型性の解析が進むにつれて,いくつかの新しい候補因子が提唱されている.今回は一応高脂血症への関連が確認された遺伝子異常について述べるが,アポEの同位体以外の変異はいずれも極めて多様であって,簡単な遺伝子診断の条件を満足させ得ないことを初めにおことわりしておきたい.
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