特集 神経系疾患と臨床検査
Ⅰ.生化学・遺伝子
16.先天性無痛無汗症―神経成長因子受容体遺伝子(TRKA)の変異
犬童 康弘
1
,
Mardy Sek
1
,
三浦 裕一
1
,
鶴田 元子
1
,
松田 一郎
1
Yasuhiro INDO
1
,
Sek Mardy
1
,
Yuichi MIURA
1
,
Motoko TSURUTA
1
,
Ichiro MATSUDA
1
1熊本大学医学部小児科
pp.1303-1307
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903483
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はじめに
病院を訪れる患者の多くは,痛みを訴える.医療の重要な仕事の1つは,痛みの原因を明らかにし,それを取り除くことである.しかし,痛みは本来,ヒトが健康な生活を送るために必要不可欠な生理現象で,危害から体を守る警告信号となる.先天性無痛無汗症(congenital insensitivity to pain with anhidrosis;CIPA)は,この痛みを感じることができない遺伝性疾患である.
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